じいちゃんの術後の回復が良好だったため、VIP室から普通の病室に移された。
 相部屋である。
 
 だがこの相部屋の奴がとんでもないウンコ野郎だった。
 
 じいちゃんがテレビ見ようとすると
 「テレビつけんな」と切れる。
 じいちゃん楽しみにしてたオリンピック見れない。
 ちょっとでも喋ると「げふんげふん」と咳をする。
 そのくせ冷房をガンガンにするためじいちゃんと泊まっているばあちゃんが凍える。
 冷房を弱くしてくれと言うと
 「俺の部屋やからそんなもんは俺の勝手やろ」といい切れる。
 
 俺のじいちゃんをいじめていいのはばあちゃんだけなんだが?
 
 じいちゃんは絶食期間終わったのに飯も食えなくなって衰弱していった。
 個室に移してくれと頼んだのだが、部屋はもう空いていないらしい。
 
 でみんな切れてて。
 「もうしょうがないから俺が次お見舞いに行ったときにこけたフリして思いっきりそいつにエルボーとかしてやるよ」
 となだめていたんだが、そんな必要も無くなってしまった。
 
 その相部屋のチンカス野郎と同じ部屋になったときから、毎日ばあちゃんがじいちゃんに
 「大丈夫?もう手術も終わったし病院ごと変える?」
 とかじいちゃんに聞いていたんだが、じいちゃんは頑なに
 「大丈夫や。」
 といい続けた。
 
 にもかかわらず、ある日じいちゃんはつながれている機材的な点滴とか色々ぜんぶ引っ張ってナースセンターに行き、一言
 「助けてくれ。。。。」
 と言いに言ったらしい。
 結局他の病棟の個室に移動することが出来た。
 
 で、そのことについてばあちゃんが
 「聞いたんやから素直に答えろ」と切れていたんだが、
 じいちゃんはなみだ目で
 「お前そのへんは察せよ!!」
 と言っていた。
 
 強がってギリギリまで我慢しちゃう病は治らないらしい。
 

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